思春期の反抗期と家庭内暴力・ひきこもりの解決方法

軽度発達障害の息子を持つ母の苦しみながらも光をみつけた方法を紹介

自閉症スペクトラム障害を持つ人の就職先 海外&国内事例

発達障がい
 

私が息子の家庭内暴力で暴れている頃、

学校でも問題を繰り返し起こし、

学校から

「もしかしたら発達障害があるかもしれません」

と言われ、

「まさか自分の子供が??」という感じで

深く落ち込み衝撃的だった事は今でも忘れません。

それからNHK 番組でよく発達障害の番組を見ることが増え、

そこから自閉症をはじめとする色々な発達障がいについての

知識や事例、発達障がいの世界というものに

とても興味を持ち見るようになりました。

アメリカでの自閉症スペクトラム障害のを持つ方々の仕事

その中で特に印象的だったのが、

発達障害を生かした職業に就いている人たちの特集」でした。

私が見たのはアメリカでの自閉症の労働環境と国内の事例です。

映画の都アメリカ ハリウッドで、

映画やテレビの映像加工を行うスタジオ

「エクセプショナルマインズ」。

こちらの会社では自閉症スペクトラム障害を持った人達を雇用しています。

自閉症スペクトラム障害というのは、

コミュニケーション能力に乏しく、

人とのかかわりがとても苦手なのが特徴です。

そして、

自閉症スペクトラム障害を持った人たちというのは

私たちが持っていない特殊な能力というものがたくさんあるのです。

その特徴を生かした仕事に就労しています。

例えば私達が何気に気にしていないことも

彼らにとってはとてつもなく違和感があり

気になることであり邪魔だと思ったりするわけです。

そういった、「細部にこだわる」という特徴。

よく木を見て森を見ずという言葉がありますが

逆に彼らはなかなか森が見れないと言う特徴もあります。

ハリウッド業界の中で撮影したものに、

写ってはいけないワイヤーが映り込んだ場合、

そのワイヤーを CG で消していくという作業が必要となります。

彼らはそういった作業をひたすら1日行います。

とても細かく気の遠くなるような作業がひたすら続きます。

私であればおそらく悲鳴を上げてしまいそうな作業です。

しかし彼らはその現場の人よりも綺麗により早く仕事をすることができるのです。

「並外れた集中力」

「ITに強い」

という彼らの特徴にぴったりの、まさに天職だと感じました。

おそらく普通の人には至難の技だと思います。

またその自閉症を持つ方たちに配慮をした、

社内環境というものにもとても感動しました。

彼らは決まった時間に決まったものを食べるという

ルーティーンをとても大事にします。

食べる環境食べる場所も固定でないといけません。

そういった彼らの特徴を理解し、細かいこともことも配慮しつつ、

「毎日同じ時間に同じ場所で同じものを食べる」ということを

会社の計らいで環境を整えて頂けていました。


そして、自閉症スペクトラム障害がある方にとっては、

仕事をするのにも、

「明確でクリアな指示を出さないといけない」

のですが、そういった事も勿論、

理解があり、とても働きやすい環境でした。



自閉症スペクトラム障害を持った人たちの面接試験 デンマークの事例

また、コミュニケーションが苦手な彼らにとって、

「面接」が至難の業になります。


では、どうやって会社採用試験をしているか?

というデンマークの事例を見ました。

「レゴ」を使った採用試験でした。

レゴを使って、ロボットを作るという課題を与えるものでした。

彼らのクリエイティブな面を見て採用を決めていたようです。

出来た作品だけではなく、

その作成の過程や、指示にどれだけ従うことができるかなども観察し、

その後の部署の配属などを決めていくそうです。

自閉症スペクトラム障害は確実な検査をするのに長けている

上記2件は、遠い世界のように思えますが私は日本の事例もご紹介します。

それはとある検査をする会社でした。

その検査というのは目視でひたすら商品を検品、確認をするというものです。

自閉症を持つ方というのは違和感を持つと

人よりも厳しい目で見る事ができるために

正確に不良品を弾き出すことができるのです。

普通の人が OK とするようなものを

彼らは正確に弾きだし

さらに早く判断をし仕事をすることができるのです。

その自閉症を持った方は

今まで適職につけずに、働いても失敗が多く、

職場でも仕事がうまくいかないうえに、

人とうまくかかわることができず、

仕事を長続きしませんでした。

しかし、その仕事に就いたことで

皆からとても仕事の面で信頼され、

評価が高く、さらに自閉症スペクトラム障害を持っていないの方よりも

仕事が確実で早いと言って、

人柄も含めてとても皆に愛され、感謝されていました。

 

自閉症スペクトラム障害・発達障がいだからできる事

発達障害と言うと

「人より劣っていてできないことが多く、

他人に迷惑をかけたり溶け込めない」

というイメージが多いですが

私はそのテレビ番組を見て

自分の発達障害を持つ方へのイメージが

がらっと変わりました。

自閉症スペクトラム障害の方を労働者として採用した会社は全て、

彼らの仕事ぶりにとても感謝しており、

社会貢献できている上に、

彼ら自身も自分自身誇らしく思っているようでした。

また自閉症スペクトラム障害を持つ息子さんの母親が、

「自分の子は一生働けないのではないだろうか?」

苦悩してきたが、このように自立して働くことができていることに

とても誇らしく思っているようで、私も嬉しくなりました。

しかし、自閉症スペクトラム障害を持った方々が

このような環境に置かれるとは思いません。

まだまだ日本は障害ということに対して

バリアフリーな気持ちで接しているようには感じません。

発達障がい=ネガティブな気持ちではなく、

障害を持った方だからこそできる才能、パワーというものをとても感じます。

例えば音の違和感というものがあったとしたら

音楽業界で働くにはとても最適とも言えます。

 

このように才能あふれる自閉症スペクトラム障害を持った方は

まだまだ沢山いらっしゃると思います。

そのような方が殻に閉じこもることなく

社会貢献できるような社会にもっとなっていって欲しいと心から思います。

そしていつか私自身も、

自閉症の方が明るく社会で生きていけるようなお手伝い」

できるような活動に参加できたらと強く感じるテレビ番組でした。

私の息子も自閉症傾向もあるので、

とても悲しくなり、不安で泣いた日々もたくさんありました。

今でも不安がないというわけでは全くありません。

しかしながら、

自分の特徴を把握して仕事や環境を選ぶということはできると思います。

悲観することなく、明るく楽しい未来が

まだまだ開ける世の中なのではないかと思っています。

むしろ私の息子だからできることがあるのではないか?という気持ちでいっぱいです。


自閉症スペクトラム障害を持つ方々、

そのご家族は大変な思いばかりではなく、

きっと人よりも長けていることを見つけて伸ばすことにも

フォーカスしてみましょう♪