思春期の反抗期と家庭内暴力・ひきこもりの解決方法

軽度発達障害の息子を持つ母の苦しみながらも光をみつけた方法を紹介

リストカット依存を進行させないため親がすべきこと

リストカット
 

リストカットは正常な成長の証??その子供の心理は?

リストカットは圧倒的に女の子が多いといわれています。

「リストカット」という行為は自傷行為であり、

一般的には、本人はもちろん、

親も友人にさえもなかなか話せる内容ではありませんよね。

男の子の反抗期と比較してみた場合、

不満や親に腹が立った場合に、

「パンチして壁に穴をあける」

という行為に出ます。(我が家は壁だけではなかったですが・・)

女の子でそのような行為をする子は

あまり聞きませんよね。

行為は違えど、ストレスがたまった時の

心理状態はとても近いと思っていいと思います。

このように、攻撃型と内向型に分かれると思います。

ですから、子供のストレスのはけ口、

また、思春期における心の揺れや葛藤の現れでだと私は思います。

しかし、サポートできるのは、

一番身近なご両親だと思いますので、

知識と対応で改善できるように踏ん張ってみてください。

リストカットを繰り返す子供の状態


子供はリストカットをする時に、基本的に、

「考えてリストカットをしているわけではなく、

ストレスがマックスになった時に衝動的にリストカットをする」

という事です。

もちろん、リストカットという行為を繰り返すようになるまでの

背景や原因はありますが、

リストカットを行う時というのは、

そのような状態だと覚えておいてください。


リストカットをした後というのは、

子供は隠すことが多く、

決して、人にアピールするためにリストカットをしているわけではありません。

ただし、

リストカットに関しては依存性があるため、

悪化していく事が少なくありません。

私の友人(シングルマザー)の子供の相談を受けたことがあるのですが、

生活もかかっていて、

子供のリストカットに十分に向き合う時間が取れずに、

対応に遅れがあり、悪化していきました。

しかし、この場合には原因があります。

シングルマザーで家計を支える母親の対応が、

生活に追われてしまって後手後手になってしまったというパターンです。

まず親がしっかりと知識をつけて行動すれば

子供は解放に向かう可能性がぐんとあがります。

こちらの友人の経験談も参考になると思いますので、

こちらのブログに記載していきたいと思っています。


リストカットをする子供たちのタイプや傾向

  • 自分の気持ちを言葉として言語化して人に伝えることが苦手である(言語概念化の遅れ)
  • 環境要因や過去の経験から人に悩みや自分の気持ちを人に話せない性格である
  • 完璧主義な性格である
  • 心配性・不安障害がある
  • 他人を責めずに自分を責める性格である
  • 自分で自分の気持ちを処理できない状態である
  • リストカットすればするほど自己嫌悪に陥り、またリストカットを繰り返す
  • 人を信用できないと思っている
  • 人に相談する、甘えるのが苦手なタイプである
  • 自己肯定感が低い(先生や怒られてばかりいた・成功した経験が少ない)

などありますが、

それに加え、リストカットというのは依存症に極めて近い行為であるとも言われています。

それは、リストカットが特別というわけではなく、

私たちが普段ストレスがたまった時、

お酒、甘いものをやめられない、たばこ、

買い物をして解消する!

と同じ原理です。それを行って解消しているのです。

ストレスを解消する方法がリストカットになっているのです。

言わゆる、依存行為です。

繰り返すほどに、依存していく習性があるので、

少しでも早く子供のつらい状況から

解放させてあげれるようにと私もご協力できればと思っています。

リストカットを繰り返すことにより起こる可能性のあるリスク

自殺
リストカットに慣れている事によって、普通の人よりも死ぬということのハードルが低くなるために自殺へのリスクが大きくなる

躁鬱病
今日はいきなり学校に行く!と笑顔で言い出したり、ジェットコースターのように明るい時と不安的な時の感情に大きな起伏がでる


リストカットの裏に隠れている大事なことを見逃さない

”リストカットをする子供たちのタイプや傾向”

の中でお伝えしましたが、

最初に挙げた

「自分の気持ちを言葉として言語化して人に伝えることが苦手である(言語概念化の遅れ)」

に関しては、

発達障がいが隠れている場合があります。

うちの次男の場合もそうですが、

表現が乏しく、自分の気持ちや起きたことを順序だてたてて話すことが苦手です。

私たちは当たり前のように、

今日起きた出来事や、仕事で上司に報告などしていますが、

しかし、

その当たり前が、苦手な子供たちも多くいます。

何かを子供へ質問した時に、

すっと答えれずに、私もイライラしたことが何度かあります。

言葉の遅れがあったり、語彙が少ない、

説明が下手、起きたことや自分の思いを伝えるのが苦手である子と言うのは、

少し、周りの同年代の子よりも幼いイメージがあります。

発達障がいであってもなくても、

もし、このように、思いを言語化することが苦手なお子様であれば、

長い目でそこをトレーニングすることにより、

少しづつ変化が出てくる可能性があります。

 

リストカット依存を進ませないためにする事

リストカットが悪化していく場合、
手に負えなくなってきた場合、
ご両親だけで解決するのではなく、
SOSを出す勇気も必要です。

お子様を守るために、専門機関に行く勇気も大事です。

  1. 医療機関にかかる 
    こちらの場合は、診療だけだと5~10分だけですので、十分なサポートが受けれない可能性があり、満足いくケアが行き届かない場合がありますが、一度、かかることにより、また新しい発見や勉強、またアドバイスなどを得られるので、医師の診断があると安心です。

  2. カウンセリングを受ける(医療機関・民間・学校) 
    カウンセラーの指針が合い、また信頼関係が築ければ、カウンセリングを受けることにより、改善する可能性はおおいにあります。医師の診断も受けたのであれば、それもお伝えし開始してください。しかしながら、医療機関で薬を処方してもらって即効性があるようなことはありませんので、中長期の時間が必要となります。そして、子供だけでなく保護者の方も一緒に受けていただくことにより、家庭でのサポートが進み、改善する時間が短くなると思います。

  3. 趣味を作る・没頭できることを見つける
    他の趣味を作ってみることによって、衝動性を他の趣味を見つけてそちらの没頭できるのがベストです。そしていつも、視野が狭い中で生活しているとどうしても行き詰ります。

  4. 両親でペアレントトレーニングを受ける
    日本ではなかなペアレントトレーニングを受けれる施設がとても少ないです。しかし、家庭での子供への対応を変えることにより、変わる可能性があります。毎日接する親御さんだからできる対応がたくさんあるので、個人的に、こちらもお勧めします。

  5. SST(ソーシャルスキルトレーニング)を受ける
     こちらは、発達障がいのトレーニングとして、学校内で特別にクラスがあったり、民間にあったりします。衝動性をコントロールするトレーニング、言語に遅れがある場合も、SSTでのトレーニングで改善していきます。ただし、こちらもトレーニングになりますので、1か月で改善するなどということはありませんので、リストカットだけの問題だけでなく、社会で困らないようなトレーニングを積み重ねる事が大事になるのでお勧めします。(ただ、こちらも場合、高校生のお子様となると、さらに施設の数が減りますので、小さいころから受けているのがベストです。)

  6. 施設に一定期間預けてみる
     同じ環境でリストカットをする子供と一緒にずっといる親の気持ちも消耗していきます。もちろん、子供も消耗していきます。子ども自身も狭い世界観の中でしか生きていませんので、思いきって同じような子供たちがいるような施設にいれてみるのもいいと思います。(ただし、詐欺のように高いところ(うん百万程度)請求してくるとこは、絶対に行かないでください。)環境を変えて子供の気持ちがリフレッシュされ、新しい世界が見えてくる可能性があるかもしれません。